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okicole 離島 伊江島

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村長さんの島じまん:民泊と六次産業の成功が光る 村民が主役の村づくり―伊江村長 島袋秀幸氏(2)

村長さんの島じまん:民泊と六次産業の成功が光る 村民が主役の村づくり―伊江村長 島袋秀幸氏(2)

沖縄県北部 本部港からフェリーで30分に位置する伊江島は、伊江島タッチューの愛称で親しまれる城山のシルエットが印象的な、人口4,600人の島。農業と漁業を基盤に、近年では民泊による修学旅行をはじめとする観光も島民生活を支える柱となっている。六次産業化や観光業の新たな展開を見据えた島づくりを、島袋村長に伺った。

村長プロフィール 

昭和27年生まれ。琉球大学卒業後、25歳で村役場入りし、総務課長、副村長などを歴任。2017年4月、44年ぶりの村長選で2期目の当選を果たす。「一番の自慢は、やはりみなさんに親しまれている伊江島タッチューの島影と、てっぺんからの絶景です」。 

 



 

Part3 畜産、じーまみ、アジアン野菜 特産品の新展開  

 

総合運動公園整備でスポーツ合宿需要を取り込む

島袋村長が観光業の第三の柱に育てようと取り組むスポーツコンベンション計画は、前村長時代から足かけ7年。現在、「伊江村総合運動公園整備事業」として、すでに多目的屋内運動場の整備は終わり、現在新しい野球場の建設を行なっている。竣工後は多目的総合グラウンドを整備し、平成30年以降は宿泊可能な管理交流施設も建設する予定だ。

伊江村

「まずは野球チームに合宿に来ていただきたいです。06年、07年、16年と伊江島で自主トレを実施してきた読売ジャイアンツの阿部慎之助捕手に伊江村観光親善大使に就任いただきました。新球場で北部の中学校野球部を集めて『阿部慎之助杯』を開催する構想も持ち上がっています。スポーツの島としての認知度向上に弾みをつけたい」と意気込む。 

沖縄にはプロ野球9球団がキャンプに訪れる。離島の中では久米島で、東北楽天イーグルスのキャンプが、オフシーズンの観光振興の柱になっている。沖縄市や宜野座村では、総合運動公園計画によって整備した野球場で、それぞれ広島東洋カープと阪神タイガースの選手たちが汗を流す。伊江村もこれらに続けと「伊江村青少年旅行村の敷地内に整備します。社会人野球や高校、大学の野球部の合宿、ラグビーや陸上など、多くのスポーツチームに来ていただきたい」と、温暖な気候を生かし、全国からの合宿需要を見込む。 

 

重要無形民俗文化財「村踊り」を受け継ぎ、生かす

伊江島観光の未来は、スポーツコンベンションだけではない。島袋村長は「役場の職員も9割がた踊れます」と話す「村踊り」を、魅力あるコンテンツに育てたい考え。「伊江村の村踊りは、吉田兼好が奈良県の吉野桜を歌った段に合わせた踊りなど、本土の影響を強く受けているのが特徴です。8つの集落にそれぞれ別のものが伝わっている全体が、平成10年に国の重要無形民俗文化財に指定されました」。 

あかきな節(西江前)

「戦後、マイナスから生活を立て直さなければならなかった苦しい時代に、村民どうし気持ちをひとつにする寄る辺として大切に継承されてきたのが村踊りです。先人たちは、村踊りによって日々に彩りをもたらし、明日も頑張っていこう、と活力に変えていったのではないかと思うのです」。先人からの時を超えた贈り物を次世代に引き継ごうと、村と教育委員会が主体となって、毎年11月に「伊江村民俗芸能発表会」を開催している。各区の持ち回りで、8年に1度、出番が来る。 

シティナ節

担当する区の青年は、6月から練習を始め、よほどのことがない限り全員が参加する。「最近の若者は、都会に憧れた昔と違って、地元に目を向け、地域への誇りや資源を重視する意識が高いようですよ。いいところもみんなで伸ばしながら、豊かにしていこう、という機運が若い皆さんの間で芽生えていることを感じます」と島袋村長。 

伊江村

みな本業がありながら、夜に集まって練習を重ねており、現在のところ、専業の芸能人はいない。「これからは文化がものを言う。港のそばの『はにくすにホール』をつくるときも、村踊りのコンテンツ化は念頭にありました。まだまだ環境整備が必要ですが、将来的には、観光客の皆さんに見てもらえる目玉のひとつにしていきたい」。村内で順調に継承されている伝統芸能を、島の魅力向上に生かしていく考えだ。 

 

海遊びの目玉「伊江島キャニオン」と「ホエールウォッチング」 

洞窟とダイバー 撮影:比嘉幸雄

伊江島ならでは魅力は、海にもある。「『伊江島キャニオン』というダイビングスポットがあります。アメリカのグランドキャニオンが海底にあるようなところで、人ひとりがようやく通れるような根と根の間をすり抜ける、冒険心を掻き立てる地形があるようです。せっかく『伊江島』という名前のついたスポットがあるのだから、5つのダイビング業者と意見交換会をしながら、ダイビングでお客さん呼べるような取り組みができないかと思っています」。 

また、以前はから慶良間諸島に向かうクジラの通り道だった伊江島海域に、近年は滞留するようになり、本部や恩納村からも観光船がホエールウォッチングに訪れる観光客も多いので、ダイビングとともに伊江島の魅力拡大の可能性を秘めている。 

伊江村

島袋村長がダイビング客への訴求の突破口に、と考えているのが、現在使われていない伊江島空港に「不定期的定期便」を就航させる打ち手だ。「ダイビングのお客さんは、帰りの飛行機まで12時間ないし18時間あけることが推奨されているため、行きは飛行機を降りたらすぐに潜りたい。そうなると、那覇空港から陸路の移動も含めて3~4時間かかってしまう伊江島は不利なんです。粟国空港に就航するはずだった第一航空がうまくいけば伊江島にも1便という話もあったのですが、事故で頓挫してしまいましたから。電話一本でチャーターできるようにするなど、いろいろ提案はいただいています」。 

伊江村は、昭和46年に沖縄の離島で初めてフェリーを就航させた。議会では意見がわかれ、9対6と反対派も多くいた中での可決だったという。「離島にとって、交通事情の変革は島の発展に直結します。先人のチャレンジ精神を引き継いで頑張っていきたい」。 

 

2018年に700人乗りの新フェリー就航 

空路はまだまだ構想段階だが、海路のほうは、2018年7月に新フェリーが就航予定だ。これにより、一度に渡れる定員が現在の約400名から約700名に増える。動員力が高まる分、よりいっそう観光を支援していく構えだ。 

伊江村

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