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町長さんの島じまん:9つの島々が織りなす美しき自然と文化を未来へつなぐ―竹富町長・西大舛髙旬氏(1) 

町長さんの島じまん:9つの島々が織りなす美しき自然と文化を未来へつなぐ―竹富町長・西大舛髙旬氏(1) 

竹富町には、竹富島、小浜島、黒島、西表島、波照間島、鳩間島、新城島(上地島 下地島)、加屋真島、由布島の9つの有人島がある。沖縄で2番目に大きい面積を持つ西表島から、人口10人未満の新城島まで。多彩な魅力を持つ島々を束ねる西大舛髙旬町長に、未来への展望を伺った。 

竹富町長

町長プロフィール

1947年西表島生まれ。1990年から26年にわたり町議会議員を務める。2016年、7期目の途中で町長選に初立候補し、前職を破って初当選。議員時代から、トレードマークは西表島のさとうきびを使った羊羹をつくっている「とらや」の紙袋。

 



 

Part1 西表島に生まれ育った町長が語る自然と文化の美しさ 

 

自然と人間が交差する場所 

「竹富町は、なんといっても自然」。町の一番を尋ねると、西大舛町長から迷いのない一言が返ってきた。西表島の農家に生まれ育った町長には、忘れられない原風景がある。「春の梅雨時、山の木々が朝つゆに覆われて、そこに東の空から上がった太陽があたってキラキラ輝く山の姿。今でも忘れられません」。 

竹富町長

26年間勤めた町議会議員時代から、自然を大切にする活動に力を入れてきた。子どもたちとともに、田んぼにサガリバナを植える美化活動に取り組んだこともあれば、ことあるごとに、自然保護団体と議論を交わしてきた。 

「サガリバナは今、見事に咲いています。自然というものの全体は、つくろうと思ってできるものではないけれど、ちょっとの工夫で、目の前の自然をよくすることもできる」。子ども時代から今までずっと、島のあめつちに絶え間なく愛情を注いできた西大舛町長にとって、八重山諸島は観光の島々ではなく、あくまでも農業と祭りの島々だ。 

 

貴重な文化を未来に残す組織改革 

自然から恵みをうけ、時に自然の厳しさに翻弄される農耕生活は、数百年の歴史の中で祈りと感謝の文化を生み出してきた。そのエッセンスが凝縮された祭りの数々は、9つの島それぞれに異なる町長自慢の多彩さだ。 

竹富町案内図

「自然とともに、こうした財産を残さなければならない。そのために、教育委員会に社会文化課をつくりました」と、就任後すぐに手を打った。 

祭りの時にしか使わないことばがあり、それが島々で違う。同じように収穫に感謝し翌年の豊穣を祈る「豊年祭」でも、供物が異なるなど島々でかたちが違う。島民たちは1年に一度の祭りになみなみならぬエネルギーを注ぎ、我が島だけに息づく文化を、世代を越えて継承してきた。 

 

16の国指定文化財、110の町指定文化財  

その結果、竹富町には、「国指定文化財」が16、「国選定文化財」が1つ、「記録作成などの措置を講ずべき無形の民俗文化財」が1つ、「登録文化財」が12、「沖縄県指定文化財」が9、そして、「竹富町指定文化財」が110。中でも「竹富島の種子取」「西表島の節祭」「小浜島の盆、結願祭、種子取祭の芸能」は、国の重要無形民俗文化財に指定されている。 

竹富島 種子取(馬ヌシャー)

「竹富島の種子取」は、600年以上の歴史があるとされ、旧暦9月か10月の「きのえさる」の日から9日間にわたって行われる祭祀。初日のトゥルッキの祈願(役割決定や報告など)に始まり、5日目の舞台設営は16歳から69歳までの男子の義務で、出欠を取り、理由もなく出役しない者には過怠金が科される。7日目と8日目には合わせて約70演目の芸能を奉納し、五穀豊穣と島民の健康・繁栄を祈願する。奉納芸能は初日は玻座間村、2日目は仲筋村と、集落ごとに担当。勇壮な棒術や太鼓、女性の舞踊、馬型を付けて踊る「馬乗者(ンマヌシャ)」や狂言など、実に多彩だ。2017年は7月には日暮れから集まっての練習が始まり、10月末の本番まで。1年のうちのたった9日間をめがけて、村の人々が心をひとつにする。 

「竹富島の種子取の供物は五穀ですが、島でとれるものではない。昔は、西表島に畑を持って、サバニで祭りで奉納するための五穀をつくりにわざわざ海を渡っていたんです。蚊に刺されてマラリアにかからないように、海辺で寝泊まりして。すごい情熱でしょう」。(町長) 

西表島の「節祭(しち)」は、祖納(そない)・干立(ほしたて)地区で行われる。豊作への感謝と五穀豊穣、健康と繁栄を祈願し、海の彼方より幸を迎え入れる祭りだ。両地区とも3日間にわたって行われ、福々しいお面の「ミリク様」という神様が登場することで有名。メインとなる2日目の「世乞い(ゆーくい、神を迎える神事)」の日には、演舞、ミリク行列、狂言、棒術、獅子舞などの芸能が奉納され、沖から岸に向けてハーリー競漕が行われる。 

西表島(干立) 節祭(オホホ)

また、干立地区では、「オホホ」がオホホーと奇声を発し、札束を見せびらかしながら滑稽な動きを見せる。「オホホ」は鼻の高い仮面に異国人風のブーツをはいた格好をしており、昔、島に流れ着いた外国人をモデルにしているのでは、という説がある。 

「祖納、干立あたりでは、本土からの移住者も増えているけれども、祭りにも田植えにも参加してもらって、それをしなければ移住させないほどの気概ですよ」。 

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